東京都の伝統工芸品「東京洋傘」
受け継がれてきた、伝統的な技法
2018年3月22日、「東京洋傘」が東京都の伝統工芸品として指定されました。
江戸時代後期に西洋から渡来したことが始まりの洋傘は、1854年にペリーが来航した際に持ち込まれたことで注目を浴び、次第に世間に広まっていきました。
明治時代の初期には、日本でも高級品として洋傘を着物に合わせた装いも多くみられるようになり、当時の写真にもその姿が残されています。この頃に、憧れの象徴だった洋傘を自らの手で制作しようと、現在の墨田区に洋傘製造会社が組織され、東京の職人たちの手で洋傘の本格的な生産を始めました。
そして完成した「東京洋傘」は洋傘職人だけでなく、骨屋、手元(持ち手)屋、生地屋がそれぞれ技術を磨き、一切の妥協を許さずに作り上げられました。 美しくバランスのとれたフォルムを追求し、高い技術を要する東京独自の縫製技法を取り入れながら、使う人たちへの細やかな心遣いを散りばめた逸品です。
この「東京洋傘」の伝統的な技法をつなぎ、100年以上前の洋傘の素材を使用した洋傘は厳しい基準を満たしてるもののみ東京都の伝統工芸品として選出されます。
小宮商店では以下の商品が東京都の「伝統工芸品」に認定されました。
「正絹 裏縞―しょうけん うらしま―」
表が無地・裏が縞模様になるように、山梨の小幅の織機で織り上げた、正絹の生地を 使用して100年以上前の洋傘を再現しました。
奇麗な傘の形、ロクロ巻きやミシン目の美しさ、使 い手のことを考えた開閉のしやすさなど、伝統工芸士から受け継いだ技術が細部にま で散りばめられた一本です。
65cm 8本骨/100,000円(税抜)
55cm 8本骨/80,000円(税抜)