
手染めの染色の風合いを先染めの「ほぐし織」で表現した雨晴兼用傘「いろしずく」が出来上がりました。


ほぐし織とは
甲州織の伝統技法「ほぐし織」はデザインの色ごとに製作した捺染型を使い、一色ずつ染めて柄をつけた経糸に、シャトルで緯糸を打ち込んで生地にしていく織り方のことです。本織の際に経糸の仮糸を抜き取りながら織ってていくため、抜き取った時に染色した柄が少しずれ、それが何とも言えない揺らぎの表情を生み出します。


「いろしずく」のはじまり
実際の手染めの風合いをほぐし織で表現したい
染料を使用した手染めの風合いを、先染めの「ほぐし織」で表現したいという想いのもと、商品開発をはじめました。
そこで、私たちがはじめに行なったのは「染色」。天然の染料を使い、様々な素材の生地を手で染めて出来上がった染模様の中で、ほぐし織にしたときにより美しく、染物の風合いが表現できるものを選び、デザインを作成しました。それを捺染型にし、仮織した経糸に捺染を行なってきます。


ほぐし織を織り続けてきた「舟久保織物」
「いろしずく」のほぐし織生地を製作してくださったのは山梨県富士吉田市にある「舟久保織物」さん。小宮商店の甲州織の生地を古くから製作してくださっている機屋さんです。今回も、捺染型のことやカラー、織り方などを何度も話し合い、捺染から生地になるまでを丁寧に行なってくださいました。
「刷毛」で濃淡を表現しながら、丁寧に仕上げる捺染
出来上がった捺染型を使用し、経糸に色を付けていく工程では、一色ずつ「はけ」を使って染めることで、実際の手染めの色の濃淡を表現していきます。今回のデザインは、無地に見える部分も、細かい染色の風合いをまた今回の捺染型はデザインの特性上、繰り返し使用すると染料がにじんでしまうため、染色のたびに型についた染料をきれいにふき取りながら、すべて手作業で丁寧に染め上げてくださいました。


ほぐし織で仕上げる「織」の工程
糸を窯に入れて色を定着させたら、小幅の織機にセットして緯糸をシャトルで打ち込み、仮糸を抜き取りながら織り上げていきます。捺染したデザインがほぐし織の伝統技術によって織物になることで、境界線がゆらぎ、2色のデザインが溶け込んでいくような傘生地が出来上がりました。これに防水加工を施し、雨がメインの雨晴兼用傘に仕立てています。


自然になじむカラーバリエーション
植物や果実などの自然がもつそれぞれの色を取り入れたため、主張しすぎない明るさと色どりで、ライフスタイルや現代のファッションに合わせやすい傘になりました。どれも白いキャンパスに両端から2色が滲んで重なり合うような、丁寧にに染め上げた染物のイメージのカラーリングになりました。

シリーズの商品は3タイプ
長傘は55cm12本骨、折りたたみ傘は55cmの二つ折りと58cmのトップレスタイプの2種類をご用意いたしました。二つ折りは内側と外側にそれぞれネームバンドが取り付けてある2WAYタイプ、トップレスはラクラク開閉で開け閉めが簡単です。

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長傘は丈夫で軽い、美しい球体を描く12本骨
竹のハンドルと55cm12本のカーボン骨に組み合わせて仕立てた長傘は、12本骨のため風に強いのに手荷物と軽いのが特徴です。またほどよい球体のシルエットが美しく、職人の奇麗な傘の張りが際立ちます。


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二つ折りの折りたたみ傘は2WAY仕様で、傘袋も2WAYに
二つ折りの折りたたみ傘は表と裏にネームバンドが取り付けてあるため、使用後にたたまなくても長傘のように持ち歩くことができます。また付属の傘袋は裏のボタンを外せば、傘骨を伸ばした状態で傘袋に収めることが出来ます。 雨での使用の後は外側に付属しているネームバンドで傘を束ねていただき、たたまずにそのまま傘袋の中に入れて移動が可能です。スーツケースに収まるサイズですので、海外の方のお土産にも最適です。 傘が塗れている状態ですぐに袋に収められるため、環境にもやさしく、洋服が濡れる心配もありません。 1日雨の日は長傘として、降ったりやんだりの日は折りたたみ傘としてお使いいただける機能的な折りたたみ傘です。



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トップレスの折りたたみ傘は開閉が簡単
トップレスタイプの折りたたみ傘は、開いたら「ろくろ」を押し上げるだけで開くことができ、再度ろくろを下に引くと簡単に傘が閉じます。傘をたたむのが苦手な方でも、開きやすく閉じやすい、ラクラク開閉式の折りたたみ傘です。
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大切な方への贈り物にも
手づくりの質感や風合いがお好みの方へのギフトに、海外の方のお土産にもおすすめのシリーズです。東日本橋ショップでは商品をご覧いただけますので、ぜひお手に取ってご覧くださいませ。

