傘にまつわる絵本「あかいかさ」と「かさ」
はじめまして。ブログデビューの家所(いえどころ)です。
これから、傘にまつわる、または雨にまつわる絵本をご紹介してまいりたいと思います。
読書は苦手、なかなか読み進められない私ですが、絵本は大好きです。
メッセージがシンプル、ことばもシンプル、でも深く心に届く。
絵本にはそんな魅力があります。
初めてご紹介するのはこの2冊。
「あかいかさ」
ロバート・ブライト さく・しみず まさこ やく
初版1975年
「かさ」
作・絵 太田大八
初版1975年
気づいたらどちらも“あかいかさ”が登場します。
そして、たまたまですがどちらも1975年に発行されたロングセラーでした。
1冊はタイトルもそのまま「あかいかさ」そしてもう1冊は「かさ」。
傘屋推しが強すぎるタイトルですが、内容は“傘屋“の話ではありません。
まずは、「あかいかさ」のお話から。
『わたしの ちいさな あかいかさ こいぬが 1ぴき、いれてって―。
こねこも 2ひき。
にわとり 3ばに こうさぎ 4ひき。
みんな つぎつぎ やってきて・・・』(はじめより)
おひさまが出ているのに傘を持ってでかけたおんなの子。
だんだん雲行きがあやしくなってきて、1ぴき、2ひき、3ば、4ひき・・・とおんなの子のかさへ入ってきて楽しいコーラスがはじまります。
やがて雨が止むとそれぞれかえっていって・・・
おんなの子もおうちにかえります。
そしておんなの子が言うことばは自分のためのことばではなく、みんなを想うことばのように感じます。
傘が大勢の友達をつくって楽しい時間をつくるひと役となることが傘屋としてかなり嬉しいです。
傘は主に雨をよけるための道具ですが、単なる道具というだけでなくて、いろいろな気持ちやメッセージが伝わるものでもあるように思えます。
つぎは、「かさ」のお話です。
雨ふりの日にお父さんへ傘を届ける女の子。
こちらの絵本、赤い傘以外はモノクロです。
そして絵のみで、文字がありません。
だからこそ、その情景や時間の流れや傘をもつ女の子の気持ちの動きが読み取れるようで、とても豊かな気持ちになります。
お父さんに会えて傘を渡し、お父さんの大きな長傘で帰り道をもどる様子はまるで会話が聞こえてきそうです。
小宮商店でお買い上げいただいた傘も、お客様のもとに届いた後、きっとそれぞれの物語があるはず。
これらの絵本のように、使う方の心を豊かにしてくれることを願っています。
こちらの2冊は東日本橋ショップにも置いてありますので、ご来店の際はぜひ手に取ってご覧ください。
ちなみに、小宮商店の“あかいかさ”はこちらでご紹介しています。
よろしければご覧ください。