一浴多色染めの日傘「極光」
こんにちは。
スタッフの田川です。
暑かったり涼しかったりと天候の安定しない毎日ですが、夕方暗くなる時間が早くなり、少しずつ秋の訪れを感じています。
秋の日差しにおすすめなのが麻素材を使った風通しのいい日傘です。
リネンの日傘は何種類かご用意しておりますが、今回はその中のひとつ、「極光」について詳しいご紹介をさせていただければと思います。
ころんとして可愛らしい色合いの「極光」は、埼玉県の寄居にある「きぬのいえ」さんで染色していただいたリネンの生地を使用しています。
異なる色彩のぼかし模様が美しい「一浴多色染め」の技法で染め上げられた布は、ひとつひとつ手で染めているため、同じものは存在しないのだそう。
染め上がりがオーロラのように見えることからオーロラ染めとも呼ばれています。
一浴多色染めは、一色ずつ数回に分けて染める通常の多色染めとは違い、一度にすべての染色を行ないます。
洗って乾燥させた布に染め柄を描き、染め柄に合わせて縛ります。
その布にビニールを被せ、調合した染料を入れていきます。
染料をもみこみながら80度まで温度を上げ、水洗いし乾燥させて完成となります。
この一浴多色染めは秩父繊維工場試験場が開発した技法。
平成元年、きぬのいえ先代の吉田昌治氏が技術付与を受け、現在でもきぬのいえ独自の工夫を凝らした一浴多色染めの商品をつくりだしています。
そのようにして出来上がった生地が、裁断されて傘として完成したのが極光です。
まるでオーロラのような美しい色が頭上に浮かび上がる、上品で優しい日傘を是非ご堪能ください。